製品情報 > 更生二層構造管の構造計算PIP-D  (Pipe In Pipe Design)

「管更生の手引き(案) 平成13年6月 (社)日本下水道協会」が発刊され、反転工法および形成工法による既設管の強度を期待しない自立管の設計手法が示されました。しかし、実際には既設管が損傷している場合であっても既設管が外力の一部を負担し、また、内部に形成した更生管の変形を制御するものと考えられます。
本プログラムは、「管きょ更生工法(二層構造管)技術資料 2006年3月(財)下水道新技術推進機構」を元に、既設管の残存耐力を考慮し、従来の自立管の設計手法よりも経済的な設計を行う事が出来るアプリケーションです。
神戸大学 高田至郎教授の研究室との共同研究により作成されたプログラムです。

     

           

土圧・活荷重による検討

既設管による管厚低減係数(既設管の残存耐力を考慮した低減係数)を考慮した更生二層構造管の管厚の計算を行うことが可能です。

■基本条件■
鉛直土圧公式 : 鉛直土圧の算定方法は「ヤンセン公式」「鉛直土圧式」「緩み土圧式」から選択。
管諸元 : 計算する既設管の外径・更生管の外径を入力。
活荷重 : 活荷重をリストから選択。任意の登録も可能。任意の等分布荷重の入力も可能。衝撃係数のタイプを選択。低減係数を考慮する場合に選択。
基礎支承角 : 計算を行う基礎支承角を60°・90°・120°・全て、から選択。(ヤンセン公式・鉛直土圧式の場合)
埋設条件 : 既設管の土被り、埋設条件(土質条件)を入力。

■計算条件■
工法名 : あらかじめ登録した工法リストから、採用する工法を選択。任意登録も可能。
損傷パターン : 分類された損傷パターンリストから損傷パターンを選択。任意入力も可能。
曲げ強度による照査 : 曲げ強度による照査を行う場合に、曲げ強度・安全率を入力。
たわみによる照査 : たわみによる照査を行う場合に、許容たわみ率・弾性係数・安全率を入力。
土被りピッチ指定計算 : 最大〜最小土被りまでを、指定したピッチ(間隔)により同時計算可能。
土被り複数指定計算 : 任意の土被りを複数指定して同時計算が可能。
 

外水圧による検討

更生二層構造管に地下水による外水圧が作用する場合に、チモシェンコの薄肉円筒の座屈公式により
座屈に対して安全な更生管厚の計算を行うことが可能です。

■基本条件■
管諸元 : 計算する既設管の外径・更生管の外径を入力。
埋設条件 : 既設管の土被り、地下水位位置を入力。照査する外水圧の位置は「管頂」「管中心」「管底」から選択可能。

■計算条件■
工法名 : あらかじめ登録した工法リストから、採用する工法を選択。任意登録も可能。
各種計算条件 : 長期曲げ弾性係数、支持向上率、ポアソン比、安全率、偏平率を入力。
土被りピッチ指定計算 : 最大〜最小土被りまでを、指定したピッチ(間隔)により同時計算可能。
土被り複数指定計算 : 任意の土被りを複数指定して同時計算が可能。
 

骨組解析モデル(オプション機能)

更生管および既設管を梁部材、更生管と既設管の接触面をジョイント要素、既設管の損傷(クラック)をピン要素、
ジョイント要素またはフリーにモデル化し、はり・ばねモデル解析により詳細な二層構造管の解析を行うことが可能です。

■基本条件■
埋設条件 : 土質条件:既設管の土被り、埋設条件(土質条件)を入力。また、多層の土質条件入力が可能。
土圧条件 : 土圧式は、「ヤンセン公式」「鉛直土圧式」「緩み土圧式」から選択可。
拘束条件 : 水平方向拘束条件は、「地盤バネ」・「拘束なし」から選択。鉛直方向拘束条件は、「地盤バネ」・「底面地盤反力」から選択。

■活荷重条件■
活荷重 : 活荷重をリストから選択。任意の登録も可能。任意の等分布荷重の入力も可能。衝撃係数のタイプを選択。低減係数を考慮する場合に選択。
水平荷重 : 水平荷重を選択。任意の荷重入力も可能。

■既設管条件■
損傷モデル : 既設管の損傷(クラック)位置は、分類された損傷パターンリストから選択。また、48分割された円形フレームモデルの各節点位置に損傷(クラック)を設定することも可能。クラックタイプは、損傷(クラック)の進展状態を考慮して、ピン結合(クラックがまだ進展しない状態)、ジョイント結合(クラックが進展した状態)およびフリーの3タイプから選択可能。

■更生管条件■
登録したリストから、採用する工法を選択し管厚を入力。任意登録も可能。
更生管と既設管の接触面は、剥離や滑動現象を表すために、2次元ジョイント要素を設定可能。
 

プログラムの特徴・基本機能

■コンビニエンス機能について■
検討する際に複数のケース(マルチドキュメント)を同時に扱うことが簡単な操作で行えます。
・ドラック&ドロップの機能により、計算の共通する入力データがコピーされます。
・インテリマウスのホイールボタンを押すと、指定したデータと同じ新規計算が自動的に入力された状態で作成します。
 一部の条件を変更して比較する場合などに大変便利です。

■ページ設定■
・枠線「枠線の表示・非表示」「線種・太さ」「余白」の設定可能。
・ページ番号「スタイル」「ページ番号の表示・非表示」「開始番号の数値入力」「文字書式・サイズの選択」「表示位置」の設定可能。
・会社名「表示・非表示」「会社名入力」「フォント選択」「表示位置」の設定可能。
・書式「文章の行間」「タイトル文字表示・非表示」「設定項目の文字書式・サイズの選択」の設定可能。
・絵図「印字される図の文字書式・サイズ」の設定可能。
・ページ設定では、ワープロソフト等と同様の充実した設定が行え、TrueTypeフォントも使用でき、計算書類を理想のまま印刷できます。
 また、同時に複数の計算結果を印刷プレビューで表示することも可能です。

■計算書出力について■
Microsoft Wordに計算結果を高速で直接出力することができ、
計算書における数式や図形および表など全てWordで作成した場合と同じように、
ネイティブなWordデータとして出力され、見出しマップも自動的に作成されますので文章の検索や編集が容易にできます。
 ※直接プリンタやPDFファイルにも出力することができます。
 ※計算書出力は、Microsoft Word2000/2002/2003での対応になります。
 ※PDFファイルを出力する場合には、別途Adobe Acrobatが必要になります。

価格

■定価■            更生二層構造管の構造計算 システム       150,000円(税抜き)
               オプション 骨組解析モデル           300,000円(税抜き)

■保守料金(年額)■    更生二層構造管の構造計算 システム        10,000円(税抜き)
               オプション 骨組解析モデル            15,000円(税抜き)