製品情報 > 小型立坑の計算

 “小型立坑の計算”は、円形の鋼製ケーシングを使用した小型立坑における鋼製ケーシング本体の検討および浮力の検討を 、次の基準書を元に行うことができるアプリケーションです。
 また、出力も報告書タイプの詳細な計算結果で印刷されるアプリケーションです。

『下水道推進工法の指針と解説 2010年版 社団法人日本下水道協会』
『下水道推進工法の指針と解説 2003年版 社団法人日本下水道協会』
『平成19年度技術講習会テキスト 平成19年10月 社団法人日本下水道管渠推進技術協会』
『小型立坑の設計・施工上のトラブルとその対応 平成17年11月 社団法人日本下水道管渠推進技術協会』

 


     

 

ケーシング本体の検討

[基本条件]

・ ケーシング立坑の形状
  計算する「立坑の深さ」の入力、「ケーシングの呼び径」をケーシングの諸元設定にて登録しているデータから設定可能。
・ ケーシング条件
 小型立坑サイズ参照ボタンより、『下水道推進工法の指針と解説 2010年版 社団法人日本下水道協会』に準拠した小型立坑
  の諸元リストを元に、「推進方式」、「掘削及び排土方式」、 「 管の呼び径」、「管の有効長」および「立坑用途」から小型立坑の諸
  元を自動的に設定できるため、 簡単に現場条件や設計条件に適した小型立坑形状の設定が可能。上記、「ケーシングの呼び
  径」も含め自動的に設定することが可能。また、「ケーシングの呼び径」同様に、ケーシングの諸元設定にて設定しているデー
  タから設定することも可能。
・ 底盤の形状
  「底盤コンクリートの厚さ」および「底面からのケーシング根入れ長」の入力が可能。


[設計条件]

・ 荷重条件
 等分布荷重の「上載荷重」の入力が可能。
・ 土圧係数
 水平土圧を計算する土圧係数を「静止土圧」、「Terzaghiの放物線分布式」または「P・M・ティンバレウイッチ教授の理論(岩盤
  の場合)」から選択することが可能。
 「静止土圧」の場合は、「土木学会の静止土圧係数」または「直接指定した静止土圧係数」を用いて計算ができるほか、土質デ
  ータを多層で計算する場合に土質データで入力された静止土圧係数を用いて計算することも可能。
 「直接指定した静止土圧係数」および「P・M・ティンバレウイッチ教授の理論(岩盤の場合)で求めた土圧係数」では、特定の深
  度(任意指定)で土圧強度を一定にする計算も可能。


[ケーシング本体の検討]

・ 座屈の検討
 側方土圧による座屈の検討を「極限座屈荷重Pk≧側方土圧強度Ph」で検討することが可能。
  また、安全率による算定式「安全率Fs=極限座屈荷重Pk/側方土圧強度Ph」での検討も可能。
 限界座屈荷重は以下の算定式で検討することが可能。 

・ 応力度の検討
 側方土圧による応力度の検討を、「σ=N/A+M/Zによ り応力度を照査」と「ケーシングの円周に側方土圧が均等に作用する場
  合の近似式により応力度を照査」2つの照査方法で行う事が可能。
  「σ=N/A+M/Zによ り応力度を照査」を指定した場合は、施工時の半径方向最大元歪を考慮した曲げモーメントを含めた照査を
  することが可能。
  「 ケーシングの円周に側方土圧が均等に作用する場合の近似式により応力度を照査」を指定した場合、使用鋼材の許容応力
  度による照査の変わりに使用鋼材の降伏強度で照査をすることも可能。


[土質条件]
・ 「地盤高」、「土の単位体積重量」、「土の水中単位体積重量」、「土質区分」、「土の内部摩擦角」および「平均N値」の入力が
  可能。
 ※選択した土圧式により入力項目が変わります。
・ 設計条件で「地下水位を考慮する」を指定した場合、「地表面からの地下水位」および「水の単位体積重量」の入力が可能に
  なる。
・ 土質条件により多層での土質データの入力および検討が可能。

[結果出力]

・ 計算結果を画面により確認可能。
・ 計算結果を、報告書形式で出力することが可能で、Microsoft Office Wordへの出力も他のCivil Plazaシリーズと同様にサ
   ポート。
 

浮力の検討

[基本条件]

・ ケーシング立坑の形状
  計算する「立坑の深さ」の入力、「ケーシングの呼び径」をケーシングの諸元設定にて設定しているデータから設定可能。
・ ケーシング条件
 小型立坑サイズ参照ボタンより、『下水道推進工法の指針と解説 2010年版 社団法人日本下水道協会』に準拠した小型立坑
  の諸元リストを元に、「推進方式」、「掘削及び排土方式」、 「 管の呼び径」、「管の有効長」および「立坑用途」から小型立坑の諸
  元を自動的に設定できるため、 簡単に現場条件や設計条件に適した小型立坑形状の設定が可能。上記、「ケーシングの呼び
  径」も含め自動的に設定することが可能。また、「ケーシングの呼び径」同様に、ケーシングの諸元設定にて設定しているデー
  タから設定することも可能。
・ 底盤の形状
  「底盤コンクリートの厚さ」および「底面からのケーシング根入れ長」の入力が可能。「底盤コンクリートの強度」をケーシングの
  諸元設定にて設定しているデータから設定可能。
 底盤コンクリートの「許容支圧応力度」「許容せん断応力度」の「割増し」および「低減」の設定が可能。
 諸元設定にて設定しているデータを常時としている場合でも、打設状況に応じた計算が可能。


[設計条件]

・ 自重
 「ケーシングの自重を諸元データのm当り重量により算出する」、「底盤コンクリートの自重を諸元データの底盤コンクリート量
  により算出する」を選択することにより、あらかじめ登録されている諸元を元に自動計算することが可能。
・ 周面摩擦応力度
 「ケーシング周面に働く周面摩擦力度の計算方法」および「底盤コンクリートに働く周面摩擦力度の計算方法」を、「中堀り杭工
  法(道路橋示方書 下部構造編)」、「打込み杭工法(道路橋示方書 下部構造編)」、「現場打ち杭工法(道路橋示方書 下部構
  造編)」、「中堀り杭工法(道路土工 仮設構造物工指針)」、「打込み杭工法(道路土工 仮設構造物工指針)」、「地中連続壁
  (道路土工 仮設構造物工指針)」および「日本下水道管渠推進技術協会」より選択することが可能。また、「底盤コンクリートに
  働く周面摩擦力度」をケーシング周面と同一な計算式にて求めることも可能。
 粘性土の算定方法は「粘着力より算定」「N値より算定」より選択可能。また、N値が2以下の粘性土の場合は粘着力により算
  定することも可能。
 N値が任意の指定値以下の場合に、粘性土および砂質土とともに無視することも可能。

[浮力の検討]

・ 立坑の浮力の検討
 安全率を算出する照査式は、「Fs=(周面摩擦+自重)/浮力」または「Fs=周面摩擦/(自重+浮力)」より選択することが可能。
  また、任意の安全率の設定や、底盤コンクリートと土の付着力Fを考慮することで安全率の算定式の浮力を軽減することも可
  能。
・ 底盤コンクリートの検討
 「浮力によるケーシング刃先の支圧強度の検討」および「浮力によるせん断強度の検討」の両方の検討が可能で、「底盤コン
  クリートと土の付着力F」を考慮 して計算することも可能。また、ケーシングと地山の摩擦力を考慮すること も可能。

           


[土質条件]

・ 「地盤高」、「土質区分」、「土の粘着力」および「平均N値」の入力が可能。
 ※選択した土圧式により入力項目が変わります。
・ 設計条件で「地下水位を考慮する」を指定した場合、「地表面からの地下水位」および「水の単位体積重量」の入力が可能に
  なる。
・ 土質条件により多層での土質データの入力および検討が可能。


[結果出力]

・ 計算結果を画面により確認可能。
・ 計算結果を、報告書形式で出力することが可能で、Microsoft Office Wordへの出力も他のCivil Plazaシリーズと同様にサ
   ポート。
 

ケーシングの諸元設定

 計算で使用するケーシングの諸元(厚さ、外径、底盤コンクリート量)・材料(材質、許容応力度)・底盤コンクリート材料(設計基準強度、許容応力度、単位体積重量)などのデータは「ケーシングの諸元設定」により追加・変更・削除の編集が可能。
 ケーシングの諸元設定の諸元データのみを諸元データファイルとして保存することが可能。



 

プログラムの特徴・基本機能

■コンビニエンス機能について■
検討する際に複数のケース(マルチドキュメント)を同時に扱うことが簡単な操作で行えます。
・ ドラック&ドロップの機能により、計算の共通する入力データがコピーされます。
・ インテリマウスのホイールボタンを押すと、指定したデータと同じ新規計算が自動的に入力された状態で作成します。一部の条件を変更して比較する場合などに大変便利です。

■ページ設定■
・ 枠線「枠線の表示・非表示」「線種・太さ」「余白」の設定可能。
・ ページ番号「スタイル」「ページ番号の表示・非表示」「開始番号の数値入力」「文字書式・サイズの選択」「表示位置」の設定可
   能。
・ 会社名「表示・非表示」「会社名入力」「フォント選択」「表示位置」の設定可能。
・ 書式「文章の行間」「タイトル文字表示・非表示」「設定項目の文字書式・サイズの選択」の設定可能。
・ 絵図「印字される図の文字書式・サイズ」の設定可能。
・ ページ設定では、ワープロソフト等と同様の充実した設定が行え、TrueTypeフォントも使用でき、計算書類を理想のまま印刷で
   きます。また、同時に複数の計算結果を印刷プレビューで表示することも可能です。

CivilPlazaシリーズと同じ基本機能・・・・

・ Word出力など、他のCivilPlazaシリーズと同じ基本機能を有しておりますので、土質データも共有可能で操作も同じですので戸
   惑うことがなく使用できます。

お問い合わせ

上記についてご不明な点が御座いましたら、お近くの弊社営業所までお問い合わせください。
尚、上記記載内容につきましては改良のため予告なしに変更する場合があります。