CADを利用する上で使用できる文字
機種依存文字と利用できる文字
1.機種依存文字
表1に示す文字は、以前は機種依存文字などと呼ばれ、機種に依存した文字でしたが、文字フォントによっては使える場合があります。
Windowsが普及した現在では、MS
ゴシックなどのフォントでこれらの機種依存文字をサポートしているため、多くの場合は利用可能ですが、
「CAD製図基準(案)」ではこれらの使用が禁止されています。
2.利用できる文字
CADを利用する上で利用できる文字は、JIS X
0208に規定されている文字です。
そして、機種依存文字を利用してはいけないのはよく知られていることです。
しかしながら、非漢字がすべて機種依存文字と誤解されている方もいるようです。例えば、水路の勾配などを表す単位記号として、パーミル「‰」を使いたいが、機種依存文字なので利用できないと言われる方がいます。しかしながら、「‰」は、JIS
X 0208の単位記号として区点02-83にありますので利用が可能です。
以下に列記した文字は、JIS X 0208で規定する非漢字の一覧になりますので、データ交換上の取扱いに何も問題はありません。
なお、ここにある区点番号は10進数なので、JISコード(16進数)とは異なります。 <<<利用できる文字一覧表>>>
(1) 和字間隔
区点 文字 名称
01-01 和字間隔
(2) 記述記号
区点 文字 名称
01-02 、 読点
01-03 。 句点
01-04 , コンマ
01-05 . ピリオド
01-06 ・ 中点
01-07 : コロン
01-08 ; セミコロン
01-09 ? 疑問符
01-10 ! 感嘆符
01-29 ― ダッシュ
01-30 ‐ ハイフン
01-31 / 斜線
01-32 \ 逆斜線
01-33 〜 波ダッシュ
01-34 ‖ 双柱
01-35 | 縦線
01-36 … 三点リーダ
01-37 ‥ 二点リーダ
(3) ダイアクリティカルマーク
区点 文字 名称
01-11 ゛ 濁点
01-12 ゜ 半濁点
01-13 ´ アクサンテギュ、アキュートアクセント、プライム記号
01-14 ` アクサングラーブ、グレーブアクセント
01-15 ¨ ウムラウト、ダイエレシス
01-16 ^ アクサンシルコンフレックス、サーカムフレックスアクセント
01-17  ̄ オーバーライン、論理否定記号
01-18 _ アンダーライン
(4) 仮名又は漢字に準じるもの
区点 文字 名称
01-19 ヽ 片仮名繰返し記号
01-20 ヾ 片仮名繰返し記号(濁点)
01-21 ゝ 平仮名繰返し記号
01-22 ゞ 平仮名繰返し記号(濁点)K
01-23 〃 同じく記号
01-24 仝 同上記号
01-25 々 繰返し記号
01-26 〆 しめ
01-27 〇 漢数字ゼロ
01-28 ー 長音記号
(5) 括弧記号
区点 文字 名称
01-38 ‘ 左シングル引用符
01-39 ’ 右シングル引用符
01-40 “ 左ダブル引用符
01-41 ” 右ダブル引用符
01-42 ( 始め小括弧、始め丸括弧
01-43 ) 終わり小括弧、始め丸括弧
01-44 〔 始めきっこう(亀甲)括弧
01-45 〕 終わりきっこう(亀甲)括弧
01-46 [ 始め大括弧、始め角括弧
01-47 ] 終わり大括弧、始め角括弧
01-48 { 始め中括弧、始め波括弧
01-49 } 終わり中括弧、始め波括弧
01-50 〈 始め山括弧
01-51 〉 終わり山括弧
01-52 《 始め二重山括弧
01-53 》 終わり二重山括弧
01-54 「 始めかぎ括弧
01-55 」 終わりかぎ括弧
01-56 『 始め二重かぎ括弧
01-57 』 終わり二重かぎ括弧
01-58 【 始めすみ付き括弧
01-59 】 終わりすみ付き括弧
(6) 学術記号
区点 文字 名称
01-60 + 正符号、加算記号
01-61 − 負符号、減算記号
01-62 ± 正又は負符号
01-63 × 乗算記号
01-64 ÷ 除算記号
01-65 = 等号
01-66 ≠ 等号否定
01-67 < 不等号(より小)
01-68 > 不等号(より大)
01-69 ≦ より小さいか又は等しい
01-70 ≧ より大きいか又は等しい
01-71 ∞ 無限大
01-72 ∴ ゆえに
01-73 ♂ 雄記号
01-74 ♀ 雌記号
02-26 ∈ 属する
02-27 ∋ 元として含む
02-28 ⊆ 部分集合
02-29 ⊇ 部分集合(逆方向)
02-30 ⊂ 真部分集合
02-31 ⊃ 真部分集合(逆方向)
02-32 ∪ 合併集合
02-33 ∩ 共通集合
02-42 ∧ 及び(合接)
02-43 ∨ 又は(隣接)
02-44 ¬ 否定
02-45 ⇒ ならば(合意)
02-46 ⇔ 同値
02-47 ∀ すべての(普通限定子)
02-48 ∃ 存在する(存在限定子)
02-60 ∠ 角
02-61 ⊥ 垂直
02-62 ⌒ 弧
02-63 ∂ デル、ラウンドディー
02-64 ∇ ナブラ
02-65 ≡ 常に等しい、合同
02-66 ≒ ほとんど等しい
02-67 ≪ 非常に小さい
02-68 ≫ 非常に大きい
02-69 √ 根号
02-70 ∽ 相似
02-71 ∝ 比例
02-72 ∵ なぜならば
02-73 ∫ 積分記号
02-74 ∬ 2重積分記号
区点番号の02-26から02-48、02-60から02-74までの文字は、古いPC-9801シリーズのテキスト画面には表示されませんが、
これはPC-9801のテキスト画面が
JIS X 0208に対応していないためです。
(7) 単位記号
区点 文字 名称
01-75 ° 度
01-76 ′ 分
01-77 ″ 秒
01-78 ℃ セ氏度記号
01-79 ¥ 円記号
01-80 $ ドル記号
01-81 ¢ セント記号
01-82 £ ポンド記号
01-83 % パーセント
02-82 Å オングストローム
02-83 ‰ パーミル
(8) 一般記号
区点 文字 名称
01-84 # 番号記号、井げた
01-85 & アンパサンド
01-86 * 星印、アステリスク
01-87 @ 単価記号
01-88 § 節記号
01-89 ☆ 白星
01-90 ★ 黒星
01-91 ○ 丸印、白丸
01-92 ● 黒丸
01-93 ◎ 二重丸
01-94 ◇ ひし形
02-01 ◆ 黒ひし形
02-02 □ 四角
02-03 ■ 黒四角
02-04 △ 三角
02-05 ▲ 黒三角
02-06 ▽ 逆三角
02-07 ▼ 逆黒三角
02-08 ※ 米印
02-09 〒 郵便記号
02-10 → 右向矢印
02-11 ← 左向矢印
02-12 ↑ 上向矢印
02-13 ↓ 下向矢印
02-14 〓 げた記号
02-84 ♯ シャープ
02-85 ♭ フラット
02-86 ♪ 音符
02-87 † ダガー
02-88 ‡ ダブルダガー
02-89 ¶ 段落記号
02-94 ◯ 大きな丸
これらをShift JISコードに則ってものを表2に示します。
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